2016年 08月 16日
美味しいと旨味について
と聞かれますが、美味しさの感じ方は嗜好性が高くワインで言えば濃いワインが好きな方もいれば、エレガントなワインが好きな方もいます。
そして香りや食感、その場の雰囲気や自身の体調などでも変わります。
実際に同じワインを自宅で飲むのと、素敵なレストランで食事と共にサービスされたら同じワインでも味わいの美味しさはかなり違います。
しかし、旨味は5つの基本味(甘味、渋味、塩味、苦味、旨味)の1つで独立した味を差します。
詳しい方なら説明不要ですが、旨味の物質は『グルタミン酸』、『イノシン酸』、『グアニル酸』などが一般的に知られています。
では、どのようなものからこの旨味成分が出るのでしょう?
一般的に、グルタミン酸を多く含むのは乾燥昆布、いわし、緑茶、白菜、トマト、パルミジャーノ・レッジャーノなど。
イノシン酸は煮干し、鰹節、鯛、豚肉など。
グアニル酸は干ししいたけ。
また、この3つの旨味が合わさると旨味の相乗効果が生まれます。
日本人に最もわかりやすく説明すると、昆布の出汁で柔らかで上品な味わい。
鰹節は味が強くやや尖った味わい。
しいたけはさりげなく味を引き立たせます。
この特徴を活かして、昆布の出汁と鰹の出汁を両方使うととても複雑な味わいになります。
普段何気なく食べて感じていることですが、きちんと成分として表されます。
今まで気にしなかった方も、このように旨味成分があるのを知れば、食事の味わいについて参考になるでしょう。