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ワインの事

ワインは数度のブームを経て、随分日本の家庭やレストランで楽しめるようになりました。
ここで40年前は…なんて話しはしませんが、より多くのワインが日本に入り購入出来る環境が整いました。
特にネット社会になると、世界的にも珍しくワインがネット検索でポンポンと買えるようになると、便利な反面が出てきました。
それは、人気や流行りのワインばかりに目が向きすぎてしまい、各国のワインを置いている店舗は少数になってしまっている。
それは、「うちはニューワールド専門」とか「ブルゴーニュ専門」と言う特化したものは良しとしても、とりあえず流行ったワイン売ってます!
と言うように見えてしまう販売店の多いことと、その流行りのワインばかり求めている消費者。

売る側にも買う側にもそれが一致しているのですから、それは否定できませんが、酒類全般を見てこのような傾向にあるお酒は果たしてあるのだろうかと見回すと、ワインだけのようだ。

こうなってくると、この部分の市場がこれ以上伸びないことを心の中で信じないと優良生産者のワインが販売と同時に完売すると言うワイン愛好家なのかマニアック愛好家なのかわからない現象は解消されない。


最終的には、周りがどう評価しているか?より自分はどういうワインを飲みたいか?のポリシーを見つけなければならない。
ネットではさもそのワインが素晴らしいと書き立てているが、それが本当にその価値があるか?自身の目利きが必要だ。


例えば日本では、ジョルジュ・ルーミエのワインは大変な人気でとても普通に買うことは出来ないし価格もとてつもない。
DRCの正規品はネット販売は許されていないから並行品か正規品の転売されたものしか出てこない。
それでも、このワイン(それ以外のレアアイテム含む)をネットで探している方々は私の理解を超えるところにある。


また、話しは少し変わるがワインほど味わいの高低や振れ幅が大きいものはないだろう。
同じ葡萄品種でも作られる環境で全く異なるキャラクターを持つし、同じエリアでも生産者が違えばワインの出来も違う。

こうなると、先にも書いた
最終的には、周りがどう評価しているか?より自分はどういうワインを飲みたいか?のポリシーを見つけなければならないはず。

そこには、客観的にどういったワインが優れたものか?の評価点を自身が身に付けなければ、周りにワインを奨めたり選ぶことは到底出来ないしワイン会を開いても的はずれに為りかねない。

多くのワインは一人で飲むより複数で飲まれるわけだから、このポイントを外してしまうと本人は孤立してしまうだろう。

それでも、ワインに向き合っていけばワインに対して、もしくはワイン会を開くテーマに近づくよう改善されるのだろうが、個人的な思い込みで所有しているワインを複数で飲んだときに所有者自身が「これはイメージ違い」等となって放り出したりしたらきっとワイン会には2度と誘われないだろう。

まっ、何事にも過ぎないこと、自分本意に周りを無視して投げ出さないことはワインに限った話してはないが…。

ワインの事_d0351213_10462572.jpg
画像はドメーヌ・バロナーク2007
南仏で作られる地元の生産者とムートン・ロートシルトとのジョイントベンチャー。

長期熟成は出来ないと思われるが、収穫から30年は楽しめる。


by nationalwinedemo | 2019-01-20 05:37